EB硬化型インキ
EB印刷とは?
Electron Beam(EB)を照射することで、基材にインキを固着させる印刷システム。
その特徴としては、①開始剤が不要、②インキ塗膜の瞬時硬化が可能、③熱の発生が少ない、などが挙げられる。
EBインキの特徴
- 開始剤不要のため、超低臭気化が図れる。
- 開始剤由来のマイグレーションがなく、印刷物の安全性レベルを高められる。
- 硬化プロセスにおいて熱の発生が少なく、基材に対する熱の影響を抑えられる。
- EBは透過性が高いため、膜厚が大きい場合や高顔料濃度インキを使用した印刷でも即時乾燥が可能。
- 溶剤不使用のため、作業環境の改善が図れる。
- 硬化皮膜の耐性が高いため、表刷り印刷用途での使用が可能。
UV印刷との比較
EB印刷 | UV印刷 | |
---|---|---|
線種 | 粒子線(電子) | 電磁波(波長) |
強さ | 加速電圧(V) | 照度(W/cm2) |
線量単位 | kGy | J/m2 |
臭気 | ○ | △ |
ポットライフ | ○ | △ |
雰囲気 | 窒素中 | 主に空気中 |
紙面温度 | 室温+数℃ | 40℃~80℃ |
透過深さ | 物質の密度に依存 | 光の透過率に依存 |
EBインキの期待される用途展開
- 建材用途
皮膜強度/安全性(シックハウスなど) - 食品パッケージ用途
皮膜耐性(耐摩擦性)/安全性(低臭気、低マイグレーション) - 医薬品用途
皮膜耐性(耐薬品性)/安全性(低臭気、低マイグレーション)
T&K TOKAの取り組み
高い皮膜耐性と安全性を兼ね備えたEB硬化型インキ。これからの新しい印刷システムとして多くの用途展開が期待されます。
我々TOKAでは、これまでUV(紫外線硬化型)インキで培った顔料分散技術や印刷適性技術を駆使して、様々な印刷基材、各種印刷方式に適したEBインキの開発に注力していきます。
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